秋のお彼岸に作って食べたい!『おはぎ』

 

9月23日は秋分。秋分の日には、太陽が真東から上って真西に沈み昼と夜の長さが等しくなります。

この秋分を中日として、その前後の3日を合わせた7日間が秋のお彼岸です。

秋のお彼岸に欠かせない行事食といえば、「おはぎ」。

 

春のお彼岸には「ぼた餅」を食べますが、実は「ぼた餅」と「おはぎ」は全く同じものなのです。

 

ぼた餅は、春の花である牡丹から、おはぎは秋の花である萩からつけられたといわれています。

 

※全国的には地域によって、ぼた餅はこしあんでおはぎはつぶあんとか、ぼたもちは大きくて丸い形、おはぎは俵形・・・など、いろいろ違いがあるそうです。


お彼岸におはぎを食べる習慣が定着したのは江戸時代で、古来、小豆が邪気をはらう食べ物だということで先祖供養と結びついたそうです。


比婆地方(広島県庄原市)でも、昔から春と秋の彼岸には、仏前に供え物をして先祖の供養をしていました。お彼岸には、ぼた餅やお餅、おこわやうどんなど普段とは違うものを供え、それを家族も食べていたそうです。


なかでもお彼岸につきものとされていたのが、「おはぎ」と「お餅」。


作ったおはぎやお餅は、仏前に供えるだけでなく菩提寺や親戚へも持っていきました。


なかには親戚同士で重箱に詰めたお餅の送りあいをする地域もあったそうで、そのお返しに、お米一升かお菓子を、持ってきた重箱に入れて持たせたそうです。



昔から年中行事の行事食は食べて美味しいというだけでなく、食を通して、家族や親戚同士のコミニュケーションの役割を果たしていたんでしょうね。




by RIE KIKKAWA



参考文献:『東城町史 自然環境考古民俗資料編』東城町 1996年

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