2015年7月25日、cafe de KURA蔵(広島県庄原市東城町)を会場に、3回目の男dinner(ダンディナー)が開催されました。
今回の食材テーマは、幻の魚「ゴギ」です。
ゴギとは、中国山地の一部の川の源流域にしか生息しない、森林とともに生きる源流魚で、イワナの仲間。絶滅危惧種の幻の魚です。
当然、川に住むゴギは絶対に食べてはいけません!!(そもそもめったに出会えない!)
でも、広島県庄原市西城町には食べられる「ゴギ」がいるのです。
広島県庄原市西城町の田中さんは、長年の研究で幻の魚「ゴギ」の養殖に成功。
今回男ディナーでは、この養殖のゴギを使ってゴギづくしに挑戦しました。
地元でも食べられる機会が少ないゴギ、それも「ゴギづくし」。楽しみです。
本日のメニューは・・・。
まず、1品目は冷製スープの「ヴィシソワーズ」。
地元、本村産(広島県庄原市本村)のメークイーンを使っています。
わざとメークイーンを荒くマッシュして、食感が残るように工夫。冷たいスープの感じとメークイーンの食感がよく合います。
2品目のサラダは「鱧と香味野菜マゼマゼ」。
夏といえば、鱧(はも)ですね。
地元産の野菜と一緒に混ぜてさっぱりと仕上げています。庄原市東城町産のミョウガや大葉、サニーレタス、グリーンレタス、そしてシェフ宮地の自家栽培トマトも入って野菜がたっぷり。
そして、なにより野菜の味が濃くて新鮮なのです。
さあ、いよいよ「ゴギづくし」!
最初は、「ゴギの炭火焼き」。
本当はメニューにはなかったけど、焼いているうち、そのいい香りに誘われて・・・、どうしても食べたくなったので、メニューに一品加わりました。
シンプルに軽く塩を振っただけですが、ゴギの身がふっくらしていてクセもなくてとても美味しい!
焦げたところも香ばしくて絶品です。さらに大根おろしで食べると、感じがまた変わって2度美味しい!
夏の日差しのもと、炭火と格闘しながらゴギを焼く作業はほんとに暑すぎる!今日の男ディナーで、この一番の重労働を担当したのは、実は男dinnerのメンバーではなく、ヘルプのメンバーでした。(笑)
おかげで美味しくいただくことができました。
そして、次にテーブルに運ばれたのは「ゴギの塩釜焼き」。
ローズマリーやタイム、レモンピールなどのハーブをゴギのおなかに詰めて、塩釜にして蒸し焼きに。
1時間以上じっくりオーブンで焼き上げました。
焼きたてのゴギの塩釜はとってもいい香り。
炭火焼きといい、塩釜焼といい、ゴギは焼くと美味しそうな香りが漂い、香魚と呼ばれる鮎にも負けず劣らずの実力です。
塩釜焼きは、ちょっと塩味が強めだったけど、ゴギの身がしっかりしまって炭火焼きとはまた違った味わい。
しっかりした塩味で、お酒がすすむ感じです。
そして、「ゴギのイタリアングリル」。
片栗粉をつけてカリッと揚げたぶつ切りのゴギとシメジを、オリーブオイルとニンニク、鷹の爪、塩、こしょうで軽くソテーしています。
ゴギは揚げても、ふっくらジューシーな味わいでクセがないので食べやすい!
まわりのカリッとした部分との食感のコントラストも絶妙です。
あとで、パスタにも展開できそう。
ゴギづくし最後の一品が「ゴギの雑炊」。
炭火で焼いたゴギの身をほぐして、雑炊仕立てに。
今日の男ディナーに合わせ事前に行った試食会の時に比べ、ゴギの量をかなり増やしてゴギの風味を十分味わえるようにしています。
狙いどおり、ゴギの風味が楽しめる雑炊に出来上がりました。
スイーツは、「抹茶水ようかん」です。冷たい東城産のそば茶といっしょにいただきました。
水ようかんの2層の色合いとトルゥンとした感じが笹の葉の上でとても涼しげ。涼を呼ぶスイーツです。甘さもちょうどいい感じ!シェフ藤原の力作です。
よく冷えたそば茶と一緒にいただくと、夏の夜も涼しい気分になりますね。
お皿に盛りつけるイメージにもこだわりました。
今回、いろいろなゴギの食べ方を提案した男dinner。
ぜひ、機会があればこの郷土の味「ゴギ」(養殖)を味わってみてください。
くれぐれも川で釣ったゴギは食べないように、リリースで。ちなみに、広島県では熊野川と大羽川で、広島県庄原市では熊野川の支流で天然記念物に指定されています。
貴重な源流魚「ゴギ」を、後世に残しましょう。
次回の男dinnerは・・・
次回の男dinnerは、2015年9月22日に開催予定!!
食材テーマは「いろいろな庄原産野菜をとことん味わおう!」です。
予算は1人3,000円(ドリンク別)、定員10名。会場は、cafe de KURA蔵(広島県庄原市東城町東城250-5)で、17:30~。
食事会に参加ご希望のかたは、代表者のお名前と参加人数、メールアドレスまたは連絡先電話番号を明記の上、メールでお申し込みください。
参加申し込みは、rie@eatlocalproject.com から。(定員になり次第締め切り)
男dinnerの活動趣旨をご理解の上、ぜひふるってご参加ください。
それでは、次回もお楽しみに。
by RIE KIKKAWA for JUN TAKASHIBA