毎年、春になると地域の人がまだかまだかと開花を待ちわびる桜があります。
それは、里山の一本桜。
広島県庄原市東城町には、桜の巨樹が3本もあるんです!その名も「東城三本さくら」。
「東城三大さくら」とも呼ばれています。
3本とも広島県の天然記念物に指定されている巨樹です。
今年2015年は、少しだけ早目の開花となりました。
森湯谷(もりゆだに)のエドヒガン (広島県庄原市東城町森520-1)
推定樹齢300年のエドヒガンで、3本の中で一番開花が早い。
山の中で堂々と咲き誇る桜は、春の風にそよそよと吹かれて気持ちよさそうにのびのび花を咲かせていました。(2015年4月14日撮影)
小奴可の要害桜(おぬかのようがいざくら)(広島県庄原市東城町小奴可)
エドヒガン、樹齢520年以上。
ということは、室町時代から現在まで、500回以上も変わらずにずーっと同じ場所で花を咲かせ、小奴可の里を見守ってきたということ。
「要害(ようがい)」とは、地形がけわしく守りに有利な場所や要塞のことで、平家物語に登場する武将「奴可入道西寂(ぬかにゅうどうさいじゃく)」の居城 亀山城跡にあることから「要害桜」と呼ばれています。
地域の人に代々大切に守られてきた、皆の心のよりどころの桜です。(2015年4月18日ライトアップ撮影)
千鳥別尺(ちどりべっしゃく)のヤマザクラ (広島県庄原市東城町千鳥別尺439-2)
推定樹齢400年のヤマザクラ。ヤマザクラでは広島県内最大の巨樹で、胸高幹囲は4.6m(2006年時点)。ヤマザクラは巨樹が少ないようで、胸高幹囲4.5mを超えるものは全国でもあまり多くないそうです。
田園にたたずむ姿は、存在感抜群。三本さくらのなかで最後に咲く、オオトリの桜です。
まだまだ、咲き始め。満開が楽しみ!(2015年4月18日撮影)
この大きな3本の桜は、それぞれの地域の人たちに大切に守り継がれています。これからもずっと守り継がれて、後世の人たちもこの地で咲き続ける大桜を見ながら、歴史に思いを馳せて、ほっこりとお花見するんでしょうね。
庄原市東城町の山々や家の庭先・・・、春になるといたるところで桜が一斉に咲き誇ります。
里山まるごと、お花見です。
山中にひっそりと、でも華やかに咲く桜。
小奴可の里に咲く桜。
あっ、モンシロチョウ! 里山の春ですね。
by RIE KIKKAWA
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