里山の春 春をつげる花 セツブンソウ


広島県庄原市総領(そうりょう)町では、春をつげる花 セツブンソウ(節分草)が見ごろを迎えています。

 

 

セツブンソウ(節分草)をご存知ですか?

 

昭和62年に庄原市総領町天然記念物に指定され、町花にもなっているセツブンソウ。

環境省レッドリスト(2007)では、準絶滅危惧に指定されている稀少種です。

 

そのセツブンソウが、庄原市総領町で日本最大ともいわれるほどの自生地として、地元の方々に大切に守り育てられています。

 

 

なぜこの花が、絶滅にまでに数を減らしてしまったのでしょうか。。。



その昔、セツブンソウは西日本にかけてどこでも咲いていたと言われています。

 

 

その時代、農家の人々は牛を飼い、その飼料や田畑の肥料(堆肥)として当たり前に山裾の草刈りを行い生活をしていました。

 

しかし、時代が移り変わるとともに、

牛が飼われなくなり、田畑へ肥料は便利な化学肥料に変わり、山裾の雑草もコンクリートへと変わってしまい、草刈りが行われなくなってしまったのです。

 

その結果、セツブンソウは稀少種に指定されるほどに姿を消してしまったと言われています。

 

 

まさに、セツブンソウは人が草を刈ってやらないと花を咲かせない花なのです。

 

 

実際に公開されている自生地は、神社の境内付近だったり、民家の裏庭だったり、畑の側だったり。。。

 

草刈と花。つまりは、人間と自然の関係。

 


花ひとつとっても、人間と密接した関係があるって考えると親近感を覚えませんか。

 

これも里山ならではの、素晴らしさの一つだと私は思います。

 

 

さてさて。

 

 

現在、道の駅「リストアステーション(光のドーム)」(広島県庄原市総領町下領家1-3)では、自生地公開期間中【2015年2月21日(土)~3月15日(日)】インフォメーションセンターを開設しているそうです。

ボランティアガイドの「花守り(はなもり)」もいらっしゃいますよ♪


ちなみに、節分草祭が最終日の3月15日(日)に開催!

 

また、セツブンソウの開花状況は地元の自治振興区がホームページでアップしているようです。

勝手ながらですが、ご紹介しておきましょう~~~♪ → 庄原市総領自治区

 

ぜひ、春をつげる可愛らしい妖精のような花セツブンソウへ会いに、広島県庄原市総領町へお越しくださいませ~~~

 

最後に一言ご案内。


今では、この時期になると多くの観光客が訪れ、この花を愛でていただけるようになりました。

稀少種セツブンソウは、公開時には案内幟や看板が設置され柵も作られています。

実は花が咲くまでに最低3年以上の年月がかかります。

また石灰岩地を好み山裾に群生することが多い日本固有の山野草になります。

それだけに、貴重な自生地を荒らしたり掘って持ち帰らないよう、自然を愛する優しい気持ちで愛でてくださると嬉しいです。 

                 

                                by Mitsue Imura


 

その他おすすめの関連記事