毎年秋になると、きのこを狩りに山へ入ります。きのこが見つかるときもあれば、ないときもある、ほんと宝さがしです!
比婆地方では、きのこを「なば」と呼びます。
昔は「ヤブレオバ(貧しい老婆)より秋山へ行け」ということばがあったそうです。
貧しい暮らしをしているなら、秋の山へ行けという意味で、秋の山は「なば」「栗」「あけび」「山ぶどう」などさまざまな山の幸をもたらしてくれます。
(注)山の持ち主の許可がないと、山には入れません。
「なば」にはたくさんの種類がありますが、なかでも『香茸(コウタケ)』は地元の人に人気です。地元の人でもなかなか食べることのできないきのこなのです。
その名前の通り独特の強い香りがします。地元の 道の駅や店でも高値で売られているんです。
『コウタケ(香茸)』sarcodon aspratus
コウタケ属。傘は径10~30㎝、ろうと状に中央部はくぼみ、根元まで達する。紅褐色~黒褐色で、角状の粗大なささくれにおおわれる。下面には灰白色~黒褐色の針が密生し、垂直する。柄は傘とほぼ同色、特有の香気がある。
(参考文献:広島県のキノコ 比婆科学教育振興会・広島きのこ同好会共編)
我が家では、昔から香茸といえばシンプルに香茸だけをいれた「香茸汁」が定番です。
だしを使わず、水としょうゆだけで香茸の味と香りを引き出します。
香茸の独特のいい香りが、秋を感じさせる一品です。汁が黒いのも面白い!
【香茸(コウタケ)汁】
材料:
・香茸 適量
・しょうゆ 適量
作り方:
1.香茸は手で食べやすい大きさにざっくり裂く。大きめに裂くと歯ごたえがあって美味しい
2.鍋に水を適量入れ、裂いた香茸を入れて煮立たせる
3.煮立ったらアクが出るので、丁寧に取り除く。
4.しょうゆを適量入れて味を調える。(しょうゆは多めに入れたほうが味がしまって美味しい)